西アフリカで感染が拡大しているエボラ出血熱。「基本的な医療資材があれば感染の多くは避けられた可能性がある。避けられなかったとしても、症状は抑えられていたかもしれない。その中でも真っ先に必要とされているのが使い捨てのゴム手袋だ」と最前線で働く病院関係者の声が伝えられている。発生初期、医療従事者は手袋を着用せずに多くの患者への対応を続けたため、ウイルスに感染して死亡する例が数多く見られた。
医療用ゴム手袋を日本で製造、輸入販売しているのは日本グローブ工業会の医療用部会会員のオカモト、三興化学、アンセル・ヘルスケア・ジャパン、メドライン・インターナショナル・ジャパン、メンリッケヘルスケアの5社。ビジネス面ではエボラ出血熱の感染対策関連でゴム手袋メーカーに注目が集まり、オカモトの株価が年初来高値を更新するなど敏感に反応した。また、感染予防としてゴム手袋の需要が急増するとの観測から、世界有数の天然ゴム生産国であるマレーシアのゴム手袋大手3社の株価もそろって大幅に上昇した。
こうした中、感染拡大を防ぐための保健・衛生用品の供給支