タイヤの建大、Q4の営業収入今年最高を予想

2011年09月13日

ゴムタイムス社

 タイヤ・メーカー建大工業(KENDA RUBBER)の楊銀明・董事長(会長)は2日、今年第4四半期(10〜12月)の営業収入(売上高)は1四半期当たりで今年の最高に達すると、楽観的な予想を示した。これは同社の今年上半期の業績が予想を上回ったことや、タイヤの原料であるブタジエン、天然ガス、カーボンブラックなどの値下がりが進んでいること、さらに工業用車両のタイヤの大量出荷など、景気見通しに明るい材料がそろってきたことによる。
 同社の今年第2四半期(4〜6月)の連結営業収入(売上高)は72億2700万台湾元で前期比16%増加した。また上半期の連結営業収入は134億5300万台湾元、税引後利益は23億8400万台湾元で昨年同期比183.47%増加、EPS(1株当たりの税引後利益)は3.84台湾元だった。法人投資家は、第4四半期(10〜12月)の連結営業収入は75億台湾元に達するとみている。
 楊董事長(会長)によると、同社はかつて主にオートバイ用、自転車用といった小型のタイヤの生産を行い、そのシェアは世界3位に達した。その後、自動車用タイヤ市場に進出して積極的にシェア拡大に努めた結果、現在の連結営業収入の約23%を自動車用タイヤが占めるまでに成長した。年内に新工場が生産を開始する予定であることから、今年の自動車用タイヤの営業収入の比率は25%に上昇する見込み。また同社は第4四半期に工業用車両向けタイヤの大量出荷を行うため、同期の業績成長が期待できる。
 今後の市場規模の拡大が最も期待できるのは自動車用タイヤであるとの楊董事長の考えから、同社はここ数年、自動車用タイヤの生産拡充に注力している。台湾の雲林県、中国の天津市に工場を保有するほか、現在は広東省深セン市で工場の建設予定地を探している。楊董事長は「もし台湾で土地が見つかれば、台湾での工場増設も進めたい」と話している。

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