日本ゴム工業会がこのほどまとめた2011年1~6月計の合成ゴム品種別出荷実績は国内出荷が前期比103・1%の53万4376㌧、輸出出荷が前期比90・6%の29万7178㌧となり総出荷数量は前期比98・2%の83万1554㌧の微減となった。
前年同期は合成ゴムの主需要用途である自動車タイヤの生産拡大に加え、中国を中心とする輸出拡大により高水準の出荷であったが、本年に入り前年9月初旬に終了したエコカー補助金などの景気刺激策の一部が終了したことに加え、3月の東日本大震災の影響による自動車生産減、主要合成ゴムの供給不足も顕著となり、国内需要へ優先したため輸出向けが大きく減少したためとみられる。4月以降は自動車生産の回復とともに比較的堅調な伸びを見せた。
国内出荷はゴム工業向けが前年同期比107・0%、40万9952㌧と回復、主力の自動車タ・チ向けが前期比107・8%、自動車用ゴム部品はじめべルト、ホースなどの工業用品向けが前期比109・4%と2桁近い伸びをみせた。ゴム工業向けは1月、2月と順調に推移していたため3月に大きく落ち込んだものの1月~3月計ではそう大きな影響がなく、4月以降も順調に推移した。
ゴム工業向け以外の紙加工用、樹脂改質用などのその他向けは前期比92・0%、12万4424㌧と落ち込んだ。
品種別ではタイヤ向けのSBR、BRは国内向けがそれぞれ前期比106%、113・9%と旺盛なタイヤ需要が牽引したが、輸出向け出荷が大きく落ち込んだ。自動車用ゴム製品はじめ樹脂改質剤向けのEPDMは需要旺盛の中、一部供給不足となっていたことにより国内、輸出ともに前年同期出荷を下回った。
2011年09月14日