豊田合成は9月29日(米国時間)、米国司法省との間で、同社顧客への一部自動車部品の販売に関して米国独占禁止法に違反したとして、罰金2600万米ドル(約28億円)を支払うことなどを内容とする司法取引に合意した。
違反したとされる自動車部品は、自動車のエンジンコンパートメント用低圧ゴムホース、自動車のエンジンコンパートメント・燃料タンクモジュール用高圧樹脂チューブおよび自動車用エアバッグ、ハンドルなど。
同社グループは、これまで米国司法省が実施してきた調査に全面的に協力してきた。今回、適用法令、調査により判明した事実関係などを総合的に勘案した結果、司法取引に応じる意思決定を行った。
同件の支払いによる今年度の連結業績予想への影響については、現在精査中であり、修正の必要が生じた場合には速やかに開示を行う。
なお、同社は同件を厳粛に受け止め、同社の社長、副社長を含む取締役・執行役員の一部は報酬の30%~10%を3ヵ月間自主返上することとした。
同社は、独禁法の遵守を重要な経営基盤のひとつと捉えコンプライアンス体制を整備してきたが、今回の事態を厳粛に受け止め、本件調査開始以降、独禁法遵守ルールの厳格化、独禁法をはじめとする遵法教育の充実など、再発防止策の徹底を図った。
さらに今回の合意を受け、今後二度と独禁法違反を行わないことをあらためて取締役会にて決議。今後も、コンプライアンス体制をより一層強化し、信頼回復に努めていくとしている。