東洋ゴム工業は10月1日、三重県が企業と取り組む「企業の森」づくりの趣旨に賛同し、同社CSR活動の一環として同県内の森林整備活動に取り組むため、9月30日に三重県庁において「森づくり宣言書」に調印したと発表した。
三重県では、林業の不振等から管理が困難となっている森林を社会全体で支えていくために、整備が不十分な森林の所有者や地域と環境保全活動に取り組む企業とをコーディネートし、保全活動のプランを提案するなど、「企業の森」づくりとして県内の森林整備活動を総合的に進めていくとしている。
同社は、同県員弁郡東員町に、自動車用タイヤおよび自動車部品を生産する桑名工場を有している。同社グループCSR活動の基本方針に基づき、同社は三重県、東員町と一体となって、地元・東員町の町有林(広さ約5・27ha)の整備に取り組むことを決めた。
同社では、対象となる林一帯を「TOYO TIRES 緑のつながり・三重」と命名し、整備に対する資金面での協力支援、ならびに従業員参加による整備活動を実施していく。
なお、調印式は、三重県・石垣英一副知事、東員町・水谷俊郎町長、同社・山本卓司代表取締役専務執行役員タイヤ事業本部長が出席して、「企業の森」森づくり宣言を行ない、宣言書に調印を行なった。同社「TOYO TIRES 緑のつながり・三重」は県内36件目、東員町では初の「企業の森」となる。
11月2日には、桑名工場の従業員とその家族が中心となって、町指定の希少な天然記念物・東員八重山桜の生息地でもある現地で、間伐や下草刈りなど、第一回目の森林整備活動を実施する予定。
同社は、社会の一員として、事業以外の場でも環境問題の解決に取り組んでいくことを目的に、1992年に「東洋ゴムグループ環境保護基金」を創設した。
同基金は、従業員が毎月寄託する寄付金の合計と同額の寄付金を会社が拠出する「マッチングギフト方式」を採用している。基金からは、環境保護に真摯に取り組む非営利団体の草の根的な活動を支援するために助成金を拠出しており、2014年時点までに支援した団体は国内外のべ718団体、拠出金額は累計4億1000万円に上る。
また、タイヤを生産する主力拠点である仙台工場(宮城県岩沼市)では、2013年より、従業員とその家族が同市にある「千年希望の丘」植樹祭に参加し、植樹活動を続けている。