川口化学の13年12月~14年8月期 樹脂薬品拡大で黒字転換

2014年10月09日

ゴムタイムス社

 川口化学の2014年11月期第3四半期連結決算は、売上高は49億600万円で前年同期比8・5%増、営業利益は2600万円(前年同期は1600万円の損失)、経常利益は2400万円(前年同期は2100万円の損失)、四半期純利益は1200万円(前年同期は900万円の損失)となった。

 ゴム薬品の分野は、主要顧客であるタイヤ・自動車用ゴム部品・合成ゴムユーザーにおいて本年4月以降の消費税増税による駆け込み需要と反動減の影響が見られた。同第3四半期においてもその反動減の影響が残ったが、特殊ゴム薬品について販売が伸びたことから、国内販売は昨年並みの売上となった。輸出については、為替がやや円安に推移したことや、中国をはじめとする東南アジアの経済活動において緩やかな拡大傾向が継続したことから、主力品を中心に受注拡大に努め、売上を伸ばした。結果、同部門合計の売上高は31億1500万円で同4・8%増となった。

 樹脂薬品の分野は、主要需要先の国内外のアクリル酸・アクリル酸エステルの生産需要が引き続き拡大したことや、国内アクリル酸生産の復調により、売上を伸ばした。また、海外市場への販売を強化し既存の顧客への販売を維持拡大するとともに、新規顧客の開拓をおこない売上を伸ばした。結果、同部門合計の売上高は6億9100万円で同34・6%増となった。

 界面活性剤中間体は顧客の生産がやや低調となったことから前年同期並みの売上となった。染顔料中間体は顧客の需要状況に対応した生産販売を行い、売上を伸ばした。農薬中間体は品目により受注増減があったが、主要品目で競争が激化したことから、全体として売上が減少。医薬中間体機能性化学品は一部品目の受注減少があったものの、主要品目で顧客の需要を捉えた受注に注力し売上を伸ばした。結果、同部門合計の売上高は4億7000万円で同12・1%増となった。

 その他は、環境用薬剤は製品統合があったものの、受注の確保に注力し、売上を伸ばした。潤滑油向け薬品は競争の激化により一部品目で売上が減少したが、自動車関連産業の回復により販売が全体としては増加し売上は前年同期を上回った。新規用途向け薬品は、新規受注の獲得に注力したが、品目により売上に増減があり、全体では売上が減少した。 結果、同部門合計の売上高は6億2800万円で同2・1%増となった。

 通期の連結業績予想は、売上高が70億円で前期比12・7%増、営業利益が8000万円で同846・5%増、経常利益が7000万円、純利益が4000万円で同750・9%増を見込んでいる。

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