住友ゴム工業の２０１４年12月期第３四半期連結決算は、売上高が５７５８億３２００万円で前年同期比８・２％増、営業利益が４９０億６８００万円、同14・２％増、経常利益が５１６億２７００万円、同27・２％増となり、増収増益となった。四半期純利益は３１７億２８００万円、同28・２％増となり、売上・利益項目全てにおいて過去最高を達成した。
セグメント別で見ると、タイヤ事業の売上高は、５００７億１００万円、同８・６％増、営業利益は４４１億３８００万円、同14・６％増となった。
国内市販用タイヤは、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要が発生し、業界需要が前年同期を上回るなか、その需要を取り込んで販売を伸長した。ダンロップブランドで低燃費性能に「長持ち」という新たな価値を加えた、第２世代のスタンダード低燃費タイヤ「エナセーブ ＥＣ２０３」を発売し、順調に販売を拡大するなど、販売構成の改善に努めたことにより、売上高は前年同期を上回った。
国内新車用タイヤについては、自動車生産台数が前年同期を上回るなか、低燃費タイヤを中心とする高付加価値タイヤの納入拡大により販売数量が増加したため、売上高は前年同期を上回った。
海外市販用タイヤは、各国市場において販売を伸ばしたが、競合他社との価格競争が激化しており、金額面では厳しい状況で推移した。一方で、為替は円安で推移したため、売上高は前年同期を上回った。
海外新車用タイヤでは、生産拠点を有するタイは政情不安などによる景気の低迷により販売数量が減少したが、拡大を続ける中国市場においては大幅に販売を伸ばしたため、売上高は前年同期を上回った。
以上の結果、タイヤ事業の売上高は前年同期を上回った。
スポーツ事業の売上高は、４９５億５４００万円、同４・３％増、営業利益は18億２７００万円、同26・９％減となった。
国内市場は、２月の降雪や夏場の大雨などの天候要因に加え、消費税率引き上げの影響などにより市況が低迷し、厳しい状況で推移した。海外市場においても、悪天候などの影響により米国市場が前年同期を下回ったほか、東南アジア諸国や韓国の市況にも停滞感が広がるなど、厳しい状況で推移した。
このような中、国内市場においては、昨年12月に発売した「ゼクシオ エイト」が発売以来10ヵ月連続で金額シェアＮｏ・１となったほか、９月に発売した「スリクソンＮＥＷ Ｚシリーズ」ゴルフクラブが好調なスタートを切った。また、昨年に業務提携契約を結んだ㈱アシックス製のゴルフシューズ販売も好調に推移したため、国内販売は前年同期を上回った。
海外市場においては、「ゼクシオ エイト」の販売を米国などでも開始し、拡販に努めたが、世界的な市況の冷え込みにより海外販売は前年同期を下回った。
以上の結果、スポーツ事業の売上高は前年同期を上回った。
産業品他事業の売上高は、２５５億７７００万円、同８・５％増、営業利益は30億９１００万円、同59・７％増となった。
生活用品の保冷具やスロープは、市況や天候の影響により低調に推移したが、スポーツ専用ロングパイル人工芝「ハイブリッドターフ」の販売が堅調に推移し、全体を牽引した。
以上の結果、産業品他事業の売上高は前年同期を上回った。
通期の業績予想は、８月７日に公表した業績予想から変更はなく、売上高８４００億円、同７・６％増、営業利益８４０億円、同９・０％増、経常利益８１０億円、同８・６％増、純利益４９０億円、同９・４％増を見込んでいる。
関連キーワード: 住友ゴム
