横浜ゴム 1~9月期 売上、営業益が過去最高に

2014年11月10日

ゴムタイムス社

 横浜ゴムの2014年度第3四半期累計連結決算は、売上高は前年同期比4・2%増の4298億1000万円、営業利益は同6・5%増の318億6800万円、経常利益は同2・5%減の303億3900万円となった。

 当期純利益は同27・4%増の249億1900万円となった。

 第3四半期累計は売上、営業益ともに過去最高を更新したものの、経常益は微減した。

 タイヤ事業は国内新車用と海外が好調に推移し、工業品事業とその他の事業はシーリング材とゴルフ用品が伸長した。
 原材料価格の低下や為替円安も大きく影響した。
 
 タイヤ事業は、売上高3375億1400万円、前年同期比4・4%増、営業利益248億1800万円、同12・7%増となった。

 国内新車用は、自動車生産の増加に支えられ、好調に推移した。国内市販用は、年初の降雪の影響によりスノータイヤの販売が増加したことや低燃費タイヤの「ブルーアース」ブランドを中心に販売を強化した結果、消費税増税前の駆け込み需要の影響もあり、販売量、売上高ともに前年同期を上回った。

 海外は中国や欧州などで販売が好調推移し、為替円安効果も加わり、売上高は前年同期を上回った。

 工業品事業(ホース配管、シーリング材、コンベヤベルト、ゴム支承、マリンホース、防舷材など)は売上高734億600万円、同4・3%増、営業利益49億8500万円、同7・6%減となった。

 ホース配管事業は、建設機械の排ガス規制による駆け込み需要の影響で、国内を中心に建設機械用ホースの販売が好調に推移した。また、自動車用ホースでは、北米販売が好調で、輸出についても堅調に推移し、売上高は前年同期を上回った。

 工業資材事業は、売上高は、市況が低迷していた海外向けマリンホース販売は回復したが、コンベヤベルトの海外市況の低迷により、前年同期を下回った。ハマタイト・電材事業は、自動車向け接着剤について東南アジア地域での販売が低調だったが、建築向け接着剤が好調に推移したため、売上高は前年同期を上回った。

 その他の事業(航空部品、ゴルフ用品など)は、売上高188億8900万円、同1・0%増、営業利益20億5300万円、同17・8%減となった。

 航空部品事業は、官需が低調に推移したものの、民需は堅調に推移し、売上高は前年並み。スポーツ事業は、4月以降に消費税増税前の駆け込み需要の反動がみられたものの、「egg(エッグ)」シリーズの好評により、売上高は前年同期を上回った。

 通期の連結業績予想は8月の公表値を据え置き、売上高6350億円、前期比5・5%増、営業利益630億円、同11・2%増、経常利益600億円、同0・8%増、純利益420億円、同20%増を見込む。配当は中間配当12円、期末配当14円とし、年間で一株当たり26円を予定している。

関連キーワード:

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー