「足元、ブタジエンの価格が相当落ちてきている」と語った電気化学工業の吉高紳介社長。
同社のクロロプレンゴム(CR)は、カーバイドを水と反応させて作るアセチレンガスを使って合成している。そのカーバイド製造には、石灰石と水力発電による電力を利用する。吉高社長が「当社のCRは純国産原料で作っている」と語る所以である。
ところが、他社の原料であるブタジエン価格が下落しているため、そのあおりを受けて、同社のCRの製品市況も低下したという。また、電力コストの増加も響いた。
吉高社長は「CRの出荷量は計画より若干伸びたが、採算性はやや悪化した」と述べ、エラストマー・機能樹脂部門の減益要因の一つに挙げた。