不二ラテックスの4~9月期 在庫評価減計上で営業損失

2014年11月11日

ゴムタイムス社

 不二ラテックスの15年3月期第2四半期連結累計決算は、売上高が32億9500万円、前年同期比2・0%増となった。利益面については、在庫の評価減を計上したことにより営業損失500万円(同2億4600万円の利益)、経常損失2200万円(同2億2000万円の利益)となり、四半期純損失1100万円(同1億3800万円の利益)となった。

 セグメント別に見ると、医療機器事業では主力の国内コンドームは、継続的かつ中心的な戦略として位置づけている販売チャネルとしての大型小売店・ドラッグストア・コンビニエンスストア開拓をより重点的に推進した。常態化した価格競争に伴う価格低下圧力が続く中、新製品を投入する等テコ入れを図ったが収益両面ともに引き続き厳しい展開が続いた。また、冷却商品についてはアイテム数の絞込みにより減収となった。一方、プローブカバー(感染予防製品)を中心としたメディカル製品については、市場の認知度も上がり引き続き堅調に推移した。

 この結果、売上高9億200万円、同13・4%減となった。営業損益は、生産合理化を継続的に進め原価低減に努めたが、棚卸資産の評価損計上が大きく影響し、2億4100万円の損失(同3900万円の利益)となった。

 精密機器事業では、主力のショックアブソーバ及びロータリーダンパーは、国内市場、輸出とも引き続き受注は堅調に推移した。主要な市場として位置付け、開拓深耕を続けている住宅設備関連、自動車関連、家電の分野で受注の回復傾向が顕著となった。産業用の分野では苦戦をしていたが、国内外の設備投資が増加する中で受注は回復傾向となった。海外市場では、大手取引先のある欧州の景気低迷の影響もあり受注は伸び悩んだが前年並みの実績となった。

 この結果、売上高20億6300万円、同8・6%増となった。営業利益は、売上高の増加により4億200万円、同0・3%増となった。

 SP事業では、主力のゴム風船が主体となる販促用品市場のニーズ多様化と市場の縮小が続いたが、広告販促活動・イベント等に持ち直しの傾向がみられ、テーマパークでの集客回復等の要因もあり、業績は若干ながら回復傾向となった。一方、風船・バルーンに欠かせないヘリウムガスの供給不足が依然として続く中、本格的な市場環境の回復には至らなかった。

 この結果、売上高2億5400万円、同17・0%増、営業利益300万円(同2100万円の損失)となった。

 その他事業は売上高7500万円、同6・8%増、営業利益600万円(同200万円の損失)となった。

 今期業績予想については今年5月に公表した数値を見直し、通期の売上高66億円、営業利益2億2000万円、経常利益1億6000万円、当期純利益1億4000万円を見込んでいる。

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