ニッタ中間決算  海外売上高比率が3割に

2014年11月15日

ゴムタイムス社

 収益はいずれも過去最高

  ニッタの2015年3月期中間連結決算は売上高が287億3200万円、前期比5%増、営業利益19億9900万円、同37・0%増、経常利益45億6200万円、同21・8%増の増収増益となり、半期の収益はいずれも過去最高となった。

 営業利益は売上原価率が1・6ポイント改善され原価低減努力が寄与したほか、経常利益はグループ会社のGUA=ゲイツ・ユニッタアジアグループの持分法子会社の増益により大幅増となった。

 売上高は「国内の消費増税後の反動影響は軽微で、建機、工作機械、免震、ジョイント製品などの土木関連が好調であった。しかし、回復のテンポは緩やかで国内は微増となった」(新田元庸社長)。

 一方、海外売上高は87億2300万円、同15・4%増の2ケタの伸びとなり、海外売上高比率は2・4ポイント向上し30・4%と3割を突破した。

 海外売上高を牽引したのは自動車向けホース・チューブ。「アジア、メキシコ、北米での販売が拡大したため。メキシコ子会社は好調推移。中国は景気減速感の中で平ベルトが低迷した」(同)としている。

 セグメント別のベルト・ゴム製品事業の売上高は114億5400万円、同3・9%増、営業利益は11億5500万円、同31%増。

 ホース・チューブ製品事業は建設機械、産業車両向け油圧ホース製品が国内外ともに堅調に推移、売上高は122億1200万円、同8・3%増、営業利益12億100万円、同28・9%増となった。その他産業用製品事業は空調製品の消費増税後の反動減が響き、売上高が32億9300万円、同3・4%減、営業損失2億6100万円となった。

 通期業績予想については、上期の業績を踏まえ、売上高600億円、前期比6・2%増、営業利益38億円、同33・8%増、経常利益86億円、同11・2%増、当期純利益64億円、同11・9%増の増収増益を見込んでおり、経常利益、当期純利益を上方修正、経常、純利益は過去最高の見通し。

 上期設備投資は16億5500万円を実施、年間では30億円を計画しており、国内3工場での太陽電池パネル設置や省力化投資、海外拠点能増に充てる。 新田社長は「中期経営計画『V2020』の最終目標である売上高営業利益率8%をめざし、生産性の向上、原材料価格のコストダウンなど収益改善に寄与する設備投資を積極的に進めていきたい」と述べた。

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