ブリヂストンは花王と共同で、シリカの分散性を飛躍的に向上させる配合剤を開発した。今や、高機能タイヤには欠かせないシリカだが、親水性の高さからゴムの中で凝集しやすく、その性能を発現させるためには、いかにシリカを分散させるかが鍵となっていた。
そこで着目されたのが、水と油の界面(境目)を制御する花王の技術だ。「界面」と聞いて思い浮かぶのは、洗剤の主成分である「界面活性剤」だろう。分子内に水に馴染みやすい部分と油に馴染みやすい部分を持ち、物質の界面に並んで「ほぐす」役割を果たす。
衣類用洗剤の場合、油汚れの表面に並ぶことで水と馴染ませ、油を細かくほぐして衣類から引き剥がす。
シリカ分散剤の場合は、