15年3月期第2四半期決算で大幅な減益となったバンドー化学だが、一般産業用伝動ベルトの国内の売上高は前年同期比24・7%増と好調だった。
その要因の一つが電子商取引を導入したこと。中村恭祐常務執行役員によれば「ゴム業界は電子化が比較的遅れていた。一方、機構商社系の商流では、早くから電子商取引のようなものが導入されていたこともあり、当社も大きなゴム取引のところで電子商取引を行うことにした」のだという。
導入の結果、売上が増えた。その理由は、今までは販売会社に確認をしなければ、在庫があるかないか分からなかったが、スマホやタブレットで検索できるようにしたことで「地域の代理店や販売会社も在庫を見られるようになり、顧客への対応が速くなった」(中村常務)からだ。
また、Vベルトは1インチ刻みでサイズがあるものの、販売会社にはそれほど多くの製品を置けないため、5インチ刻みぐらいでしか在庫を持っていなかった。
しかし、インターネットで全サイズが見られるようになると、これまで注文がなかったサイズの注文が増え、市場のニーズもわかるようになった。このため、現在「普通のVベルトから歯付きベルトまで、ネットで扱える商品を増やしていこうと展開している」(同)ところだという。