三菱樹脂 安全性考慮した人工芝を新発売

2014年11月28日

ゴムタイムス社

 三菱樹脂は11月27日、同社の子会社であるアストロが温度の上昇を抑える機能に加えて、安全性を考慮した素材を使用した人工芝「アストロガーデンCEGシリーズ」を12月1日より学童・幼児施設などへ本格販売すると発表した。

 近年、小学校や幼稚園、保育園などの学童・幼児教育施設及び公園などでは、砂塵防止や雨天時または雨天直後でも使用が可能になるなどの理由から人工芝の導入が増えつつある。一方、園児や児童が使用するうえで、夏場に温度が上昇するという課題や充填材に使用するゴムチップの安全性についての議論がなされている状況だ。

 人工芝を扱うアストロは、野球、サッカー等の競技場や多目的運動場などのスポーツ分野から商業施設などの景観分野まで幅広い分野での施工実績がある。これまでの経験を活かして、今回学童・幼児施設をターゲットとし、前述の課題を解決した同シリーズを開発し、12月1日より販売する。

 同シリーズは、温度上昇を抑制するため人工芝部分の配合設計を改良したことに加え、充填材に使用するゴムチップの標準仕様を特殊淡色弾性チップとしているため、より効果的な温度抑制効果が得られるようになった。一般的な従来仕様の人工芝に比べて約25%程度の温度抑制効果がある(同社調べ)。

 また、充填材を含めた製品の安全性については、世界の中でも厳しい欧州規格である「玩具の安全性に関する指令」の中で規格されている「EN71 part3」の規格値を満たしており、人工芝を誤飲した場合などでも健康に影響を与えにくい素材ということを確認。

 同社は、温度抑制と安全性を高めた同シリーズを学童・幼児施設などの分野を中心とし、広く営業活動を展開し、3年後に3億円の売上高を目指すとしている。

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