JSRは12月1日、台湾の化学大手である長春石油化学股份有限公司(以下「長春石化」)と中国常熟市にてディスプレイ材料の製造を行う合弁会社・捷時雅精細化工(常熟)有限公司(JSRマイクロシャンハイ)を設立することに合意したと発表した。
投資額は約40億円。資本金は2000万USドル。
合弁会社の設立にあたっては同社が51%、長春石化が49%を出資する。新設する工場は中国常熟市にある長春石化の現地法人敷地内に建設し、液晶ディスプレイ(LCD)用材料である着色レジスト・感光性スペーサー・保護膜等の生産を行う。常熟市は中国国内顧客への供給に優れた立地。2015年中頃に着工し、2016年中の生産開始を予定している。
ディスプレイ材料は2000年以降アジアを中心に需要が急拡大しており、その需要に応えるため、これまでJSRマイクロコリア(韓国 忠清北道)、JSRマイクロタイワン(台湾 雲林県)を設立し、顧客に近い立地で供給を行う中で顧客との信頼関係を深めてきた。今回設立する合弁会社は、ディスプレイ材料事業として3か所目の海外生産拠点となる。
中国のLCD業界は、政府によるLCDパネルの国産化政策を背景に今後も拡大成長を続け、2020年頃には世界最大の市場になると見込まれている。今後は、長春石化の持つ中国での工場運営ノウハウとJSRの持つ技術力を融合し、中国市場における事業を積極的に展開していくとしている。