電気化学工業は12月11日、同社と三井物産が共同で米国に設立したデンカパフォーマンスエラストマー(DPE)が、デュポン社のクロロプレンゴム(CR)製造・販売事業の譲受契約を、デュポン社と9日に締結したと発表。同日、都内・本社で記者会見を開催した。
同社吉高紳介社長は「当社は青海工場(新潟県糸魚川市)でアセチレン法によりCRを製造している。1拠点から全世界に供給している状況は、物流やBCPの観点からもリスクがあり、第2の拠点探しは社長就任以来の課題だった。デュポン社は80年前にCR事業を開発した、言わば『元祖CR』で信頼性も高い。製法の異なるブタジエン法のCR事業ということも、最適の選択肢だった」と説明した。
同買収は所管当局の正式な承認を条件として、2015年上半期の買収完了を目指している。吉高社長は「クロージングまでは、譲受事業の詳細な数字は言えない」と前置きしつつ、