山下ゴムの14年度第2四半期連結決算は、同社の主要顧客であるホンダの完成車販売が全世界で順調に拡大したことから、売上高は315億7000万円、前年同期比3・8%増の増収となり、経常利益は生産移管に関る一過性のコストが影響し、3億7100万円、同80・9%減となった。
ホンダの全世界での完成車生産台数は上期が225万台の前年比7・2%増となり、同社の海外子会社の業績がいずれも順調に推移した。
減益要因である生産移管については「日本からタイへの移管、アメリカからメキシコへの移管が同時に進行したことが大きかった」(石川常夫社長)
9月からは通常の収益ベースに回復しており、下期には生産移管の効果を享受できる見込み。
通期業績見通しは売上高670億円、前期比3・7%増と増収を見込むが、経常利益は20億円、同49%減に下方修正した。
単体業績は売上高110億400万円、同7・4%減の減収となったが、経常利益は8億1100万円、同92・2%増の増益となった。
部門別売上高は防振ゴムなどの型物製品66億9500万円、同0・8%増、チューブ・ホースの押出し製品が13億400万円、同45・9%減、その他30億3900万円、同6・1%増となった。
チューブ・ホースの押出し製品の減少は、日本からアメリカに販売していた分をタイに生産移管したことによるもの。
国内のホンダ生産台数は上期46万800台、前年比23・5%増、下期も50万7000台と順調に推移する見通しだが、海外への生産移管が進んでいるため、通期見通しは売上高230億円、同10・6%減、経常利益も同10・2%減の13億円となる見通し。