電気化学工業は12月10日、デンカアドテックスの全事業を譲り受け、同社との事業統合による一体運営を図ることを決定したと発表した。
事業譲渡期日は、2015年年4月1日。
同社100%出資のグループ会社であるデンカアドテックスは、これまで半導体の生産工程に用いる仮止めテープ「エレグリップ」の販売代理店として、電子材料のソリューショ ン事業を展開してきた。半導体市場は、スマートフォンやタブレット端末の世界的な普及と、自動車の電装化の進展によって事業環境が大きく変化しており、これらに迅速かつ効率的に対応し技術革新を目指すため、同社は営業体制の一本化を図ることにしたとしている。
同社は2015年の創立100周年に向けた経営計画「DENKA100」を推進し、2013年4月に発表した新成長戦略の一つとして「新たな成長ドライバーへの経営資源集中と、次世代製品開発への取り組み」を掲げている。電子先端・プロダクツ部門ではこの戦略に則って「エレグリップ」関連製品のほか、ユニークな特長を持つ仮固定剤「テンプロック」の新たな用途展開を推進している。「DENKA100」の目標達成のため、これらの粘接着剤事業を次世代コア事業のひとつとして育成していく考えだ。