信木明前社長の健康上の理由により、急遽、その後を継いだ東洋ゴム工業の山本卓司社長。年末に開催した会見では、新たに策定した「中計’14」の目標達成に向けての指針と15年の展望を語った。
◆14年を振り返って
当社は「中計’11」として5ヵ年計画を進めてきたが、経済環境の変化などにより、計画がかなり前倒しで達成できるということで、新たに3ヵ年の「中計’14」を「GO BRYOND(ゴー・ビヨンド)~いまを超えていく」というテーマでスタートさせた。
中計’11の達成には、円安と原材料安というフォローウインドの影響もある。これがわれわれに有利だったのは、海外の生産拠点が他社に比べて遅れていたことで、かえって為替と原材料安の影響を他社以上に享受することができたことだ。
加えて、米国でのSUVが好景気に支えられ、ユーザーが購入する車がコンパクトなものから大きなものへと移行した。そのおかげで、当社が比較的強いSUV・ライトトラックでの需要が進んでいる。今もその環境は継続しており、来年もその傾向は続いていくと見ている。
いい数字が出たことに対しては、社内で素直に喜んでいいと思っている。企業としての財務体質も良化した。
ただ、
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