独ランクセスは⒓月25日、同社の無機顔料がドイツの道路で初となる着色コンクリート防護壁のパイロットプロジェクトに採用されたと発表した。
同プロジェクトでは、防護壁の着色によって、安全性を確保するだけでなく、視覚的効果も実現する。防護壁は、一般的にくすんだ灰色だが、バーデン・ヴュルテンベルク州の3ヵ所に設置された防護壁は、緑色、オレンジ色、赤色、黄色で着色され、景観との美しい調和を実現した。現場打ちコンクリートの着色に使用された液体顔料は、耐候性を備えた同社の無機顔料がベース。
ドイツのベーブリンゲン地域のK 1060(地域道路)は、レニンゲンの街とその周辺の工業地域を一般道へとつなぐ基幹道路として活用されている。11月に決定された同地域の道路再開発の一環として、様々な箇所で安全対策を講じることが義務づけられ、着色のオプションも含めた現場打コンクリート防護壁の工事の入札が行われた。
パイロットプロジェクトの3ヵ所の防護壁は、総計約0・5kmの長さがある。この地域は、道路横につくられた土手があり、自転車道もそれに繋がっている。ここでは全体的に、緑色の「カラーサーム」酸化クロム顔料が着色に使用されている。道路の反対側には、オレンジ色の「バイフェロックス」酸化鉄顔料が使用された。この色は後方の石壁にマッチし、橋台とのコントラストを高めている。公共事業課前の防護壁にはレニンゲン自治体によって赤色が選択された。このコンクリート防護壁の両端は可視性を高めるために黄色が使用。
現場打コンクリートでつくられた着色打放しコンクリートの防護壁は、視覚的インパクトを高め、バスレーン、交差点、自転車道などの異なるエリアを、明確に、永続的に区分することができる。環境に優しい同社の無機顔料「バイフェロックス」と「カラーサーム」は、赤、黄、緑、茶、黒を取り揃えており、計100以上もの異なる色相の製品群を幅広い用途分野に使用することができる。顔料は耐セメント性、耐アルカリ性、そして完全な耐候性と耐光性を備えている。