2014年下半期も原材料の値上げが実施された。原材料メーカーの値上げアナウンスは別表の通り。下半期は再生ゴム、TPE等の価格修正があったほか、ゴム薬品でも複数の企業で値上げが実施された。
〈原材料〉
再生ゴムでは、アサヒ再生ゴムがタイヤ再生ゴム、練ゴム、粉末ゴムの販売価格を7月1日よりキロ当たり平均5円値上げした。再生ゴムは製造行程において大量の電力を使用するため、使用電力の製造コストに占める割合が大きく、前年からの電力料金値上げ、燃料費の高騰により製造コストが大幅に上昇。また、タイヤ再生ゴムの主原料である用済み大型トラック・バス用タイヤについても、燃料高騰に伴い代替燃料としての需要拡大が影響し、断続的に購入価格が上昇しており、同社は継続的な安定供給を図るため値上げを決断したと説明している。
合成ラテックスでは、日本ゼオンが8月21日納入分から、合成ラテックスの販売価格を値上げした。HSLラテックス、NBRラテックスがドライkgあたり22円、VPラテックス、アクリルラテックスがドライkgあたり20円の値上げとなった。同社による合成ラテックスの値上げは、13年3月以来。同社は値上げの理由として、ナフサ価格を始めとした各種原料価格や物流コストの上昇及び高止まりによる、合成ラテックス各製品のコストアップを挙げている。
TPEでは、ダウ・ケミカル日本が11月1日出荷分より、エンゲージ ポリオレフィンエラストマー、パーシファイプラストマー・エラストマーをkgあたり25円値上げした。同社によるエラストマー製品の値上げは、13年10月以来。同社は値上げ理由を、原料であるエチレンが高止まりしていることに加え、旺盛な海外需要により製品供給が逼迫しており、同時に海外市況が上昇しているためとしている。
また、日本ゼオンは10月15日出荷分から、C5石油樹脂の「クイントン」の製品価格をキロあたり
全文:約1246文字