厳しい環境背景に改革推進
円安や原油価格の下落、米国経済が好調な一方で、中国経済が減速傾向にあり、欧州経済は明白な上昇の兆しを見せないなど、経営環境は依然として不透明さが続いている。こうした状況を背景に、今年の各ゴム企業トップの所感・訓示のキーワードとしては、中計目標の達成に向けた強い意思や、経営改革・強靭な体制づくりへの意欲などが目立った。
事業基盤強化し経営改革を推進
津谷ブリヂストンCEO
昨年は経営の最終目標である「真のグローバル企業」、「業界において全てに『断トツ』」の達成に向け、従来からの基本姿勢「Lean & Strategic」と「グループ・グローバル最適」を堅持して経営の改革を進め、グローバルに広がる拠点の事業基盤強化に取り組んできた。
本年も不透明な経営環境が続くと予想されるが、経営改革を強力に推進していく。
グループ一丸で中計目標達成へ
池田住友ゴム社長
2015年は「VISION 2020」の中間目標として掲げた売上高9400億円、営業利益1000億円の達成に向け、グループの力を結集し、決意と覚悟を持って取り組まなげればならない「勝負の年」だと考えている。
「Go for NEXT」をスローガンに、社会からの期待に応える真に価値ある企業グループを目指して邁進し、中計の目標達成に向け、今後もグループ一丸で取り組んでいく。
100周年に向けより確かな評価を
野地横浜ゴム社長
中期経営計画「GD100」の最終章となる「フェーズⅣ」をスタートさせる。最終年度となる2017年には売上高8500億円、営業利益1000億円の達成を目標に取り組んでいく。
フェーズⅣの最終年は、創立100周年となる2017年。100周年を間近に控え、グローバル企業としてさらなる成長を遂げていくためにも、これまで以上に世界からの確かな評価を得なければならない。
中計’14の転換点に勝ちに行く気概を
山本東洋ゴム社長
昨年、新たに2016年度を最終年度とした「中計’14」を策定し、新しい中期経営計画をスタートさせた。2015年は、中計’14のターニングポイントとして気を引き締め、勝ちに行く強い気概を持って挑む一年でありたい。
一人ひとりが「徹底した顧客指向」を実践し、日々意識して「KEEP INNOVATING」を行っていく。そして全社員で夢を持ち、それに向かって力強く歩みを進める1年にしよう。
実行あるのみの年に課題に挑戦し克服へ
小柴JSR社長
「成長軌道へ」と位置づけた3ヵ年の中期経営計画JSR20i6を昨年4月にスタートさせ、「結果を出す」ことを念頭に様々な取り組みを進めている。石油化学系事業では、当社初の海外大型石油化学プラントがタイで立ち上がり、S―SBRの生産を開始した。
15年はとにかく実行あるのみの1年になる。グループ一同、目指す方向は間違っていないとの自信と勇気をもって各事業課題に挑戦し、克服していくことが重要だ。
中計最終年度へ結果を出す年に
吉井バンドー化学社長
当社グループにとって、中長期経営計画〝Breakthroughs for the future〟~未来への躍進~第一ステージの3年目となり、最終年度に向けて結果を出し始める時期だ。
困難はつきものだが、それに屈せず実行し、結果を出す年にすべく、全員の力を結集して、前を向いて、明るく元気に取り組んでいく。
厳しい環境を想定対応可能な体制に
垣内三ツ星ベルト社長
本年も不透明で非常に早く変化する経営環境を想定し、あらゆる厳しい局面に対応できる体制をつくり込んでいくことが必要だと考えている。
そのためには「安定した品質の製品を確実につくり込むこと」「技術開発のスピードアップを図ること」「受注から生産・納品までのあらゆる無駄を徹底的に排除すること」が必要不可欠だ。
130周年迎え変革への元年に
新田ニッタ社長
今年は明治18年の創業から130周年という節目の年だ。
2015年度からスタートする「V2020フェーズ2」の3年間は、最終ゴールに向かう過程の中でも重要なステップである。
フェーズ1での結果を振り返り、新たな目標達成に向けて前進しなければならない。
130周年というこの記念すべき年を、ニッタグループとして新たな時代を迎えるための変革元年にしたいと思う。