原油価格の急落は、ゴム産業にどのような影響を与えているのか。素材メーカーではコスト低減につながる一方、市況軟化に拍車がかかり、ゴム企業にとってもナフサリンクによる安い原材料で生産できる反面、ゴム製品へ販売価格の値下げ圧力が高まるなど、功罪相半ばしているようだ。
各種ゴム製品の15年度需要見通しによると、主力の自動車タイヤでは、新車用は国内新車販売が減少に転じ、輸出車も減少すると見て、四輪車用合計で14年実績見込み比5%減の4273万4000本を、市販車用は特殊車両・二輪車用を含め、同3%減の1億1816万本(メーカー出荷需要)を見込んでいる。
ゴムベルトでは主力のコンベヤが、内需は引き続き復興需要等の公共事業に支えられ同微増とし、輸出は資源大手企業が在庫調整等を継続しており、更に