日本ゴム履物協会は1月23日、東京・紀尾井町のホテルニューオータニ(ボードルーム)で新年賀詞交歓会を開催した。
猪山渡会長(ムーンスター)は「昨年を振り返ると、一番の出来事は消費税増税と円安だったと思う。80円から急激に円安に振れて、去年の今頃はちょうど100円くらいだったが、年末になって今度は120円まで一気に上がった。80円の頃と比べると40円の差であり、5割為替が動いたことになる。これほど短期間で動いたことは記憶にない。輸入に関わる企業各社様は、非常に頭を痛めているところだと思う。
今年は乙未(きのとひつじ)の年で、相場格言では「未辛抱」と言われるのだが、昨年安倍政権が選挙で承認されたということで、円安株高の基調は今年も続くだろう。乙未にはまた「改革や創造を止めない年」、粛々と歩みを止めない年でもあるそうだ。今年も履物業界を取り巻く環境は非常に厳しく、先行きが不透明なものもたくさんある。難しい舵取りを強いられるだろうが、難しいときほど基本に忠実にあるべきだと思う」などとあいさつした。
当日は経済産業省製造産業局紙業服飾品課から渡邉政嘉課長、同課橋本智之企画官ら4名が来賓として出席し、代表して渡邉課長があいさつを述べた。
続いて、伊藤守副会長(アキレス)が「今年の各新年会では多く経済人の講演を聞く機会に恵まれ、『今年は交差点を渡る一年だ』という話を聞いた。交差点の先には高速道路があり、順調にいけば流れに乗れるが、その先にはもしかしたらぬかるみがあるかもしれない。『チャンスと注意』がキーワードだということで、まさしくその通りだと思う。我々の団体には知恵があり、前方を見て、左右を確認して交差点を渡れれば、各社様の発展は間違いないと確信している」と述べた後、乾杯の発声を行い、懇親の時間に移った。