日精樹脂工業は1月27日、かねてより建設中であった中国の生産拠点・太倉新工場を竣工、旧工場から生産設備等の移設、新規設備の導入などを行い、1月に本格稼働を開始すると発表した。
竣工した新工場は、旧工場から約4キロ(車で約10分)の位置にあり、敷地面積は2万7481㎡、建屋面積が1万1059㎡、延床面積は1万1397㎡(一部2階建て)で、旧工場の約2・5倍の規模となる。投資総額は、土地や建物等を併せて約10億円。
同社は、2009年10月、海外初の生産拠点として中国江蘇省太倉市経済開発区の賃貸工場を借り受け、太倉工場として射出成形機の生産および顧客サービスのためのテクニカルセンター、ユーザー教育のスクール等の役割を担ってきたが、旧工場では手狭となり、生産能力の増強ならびに生産機種の拡張(中・大型機の追加)など次なる展開を図るため、新たな生産拠点として工場の建設を進めていたもの。
同社では、完成した太倉新工場に射出成形機の製造を集約し、これまでの型締力50トン~180トンに加え、220トン~360トンの中型クラスまで拡大した電気式射出成形機(NEX―ⅢTシリーズ)7機種の完成品および半製品を含むユニット(型締機構等)の他、射出高速仕様機(NEX―ⅢT―ENシリーズ)3機種を併せ計10機種の生産を行う。また、簡単な加工部品の製造や中国の加工部品の調整等を行うことで、生産・加工コストの引き下げを図る。
旧工場については、中国販売子会社「上海尼思塑膠机械有限公司」の拠点として、営業上必要となる機械の改造作業や顧客の立会い試験を行うテクニカルセンター、ユーザー教育のためのスクール、サービス部品の倉庫などとして活用していく。