信越ポリマーの2015年3月期第3四半期連結決算は、売上高が531億4900万円で前年同期比7・6%増、営業利益は18億4200万円で同122・3%増、経常利益は22億71000万円で同81・4%増、四半期純利益は15億8000万円で同176・6%増となった。
電子デバイス事業では、自動車関連入力デバイスを中心に順調な出荷が続き、全体として売上げは前年を上回り、利益は大幅に改善した。入力デバイスは、自動車の電装化を背景に自動車用キースイッチおよびタッチスイッチの出荷が順調だった。また、薄型ノートパソコン用タッチパッドは、新機種向けの出荷が好調だった。ディスプレー関連デバイスは、視野角制御フィルム(VC―Film)の出荷がやや回復し、液晶接続用コネクターも堅調に推移。コンポーネント関連製品は、防水製品の出荷が伸び悩み、売上げは前年を下回った。この結果、同事業の売上高は136億2100万円で同10・8%増、営業利益は8億8500万円(前年同期は8900万円の利益)となった。
精密成形品事業では、OA機器用部品、半導体関連容器などの出荷が堅調に推移し、全体として売上げは前年を上回った。OA機器用部品は、主要ユーザー向け製品が安定した出荷で推移。シリコーンゴム成形品は、メディカル関連、電子部品関連、建材関連など全般に堅調な出荷が続き、売上げを伸ばした。半導体関連容器は、半導体業界の需要が堅調で、売上げは前年を上回った。キャリアテープ関連製品は、自動車電装分野向けやスマートフォン向けなど旺盛な需要が続き、売上げは前年を上回った。この結果、同事業の売上高は213億8200万円で同11・1%増、営業利益は16億5000万円で同8・9%増となった。
住環境・生活資材事業では、国内の消費税増税による消費の落ち込みなどの影響があったものの、全体として売上げは前年をやや上回った。ラッピングフィルムなど包装資材関連製品は、食品スーパーマーケット向けの出荷が伸び悩み、また、販売価格の改定が不調となった。機能性コンパウンドは、自動車用、電線用ともに新製品の堅調な出荷が続き、売上げを伸ばした。塩ビパイプ関連製品は、住宅着工戸数の低迷や消費税増税の反動を受けたものの、拡販活動および改定価格を維持させることで売上げは前年をやや上回った。外装材関連製品は、需要低迷の中、価格競争などの影響で、売上げは伸び悩んだ。この結果、同事業の売上高は139億7200万円で同2・2%増、営業損失は6億900万円(前年同期は6億6800万円の損失)となった。
その他、工事関連では、首都圏を中心に商業施設の新築・改装物件の受注を獲得したが、全体として、売上げは前年並みとなった。この結果、その他の売上高は41億7300万円で同0・1%減、営業損失は4800万円(前年同期は8100万円の損失)となった。
通期の連結業績予想は、売上高が690億円で前期比2・5%増、営業利益が24億円で同82・6%増、経常利益が26億円で同56・3%増、純利益が14億円で同5・6%減を見込んでいる。