加工、ナノテク、省エネなど最先端技術展が開催②

2015年02月09日

ゴムタイムス社

 ナノテクノロジー、表面技術、3Dプリント、コンバーティング、省エネ、新機能性材料など各分野の最先端技術およびサービスが一堂に会した展示会が、1月28~30日までの3日間、東京ビッグサイトにて同時開催された。(本紙既報)

 このうち「nano tech」、「3D Printing」、「ASTEC」に出展したゴム関連企業は以下の通り

◇JSR
 JSRは、先ごろ上市を発表した3Dプリンター用フィラメント材料「FABRIAL」シリーズのうち、ポリ乳酸(PLA)系で強靭さを高めた材料「FABRIAL Pシリーズ」を展示した。
 フィラメントとは、3Dプリンターの方式の中で熱溶解積層方式に使用する樹脂材料。「FABRIAL Pシリーズ」は、強度や造形品の後加工性向上など、従来のフィラメント材料の課題を克服した。
 ブースでは3Dプリンターの実演を交えて、新製品の特徴と可能性をアピールした。

◇日本ゼオン
 日本ゼオンは、同社徳山工場内にスーパーグロース法による高品位カーボンナノチューブの量産プラント建設を決定したことを受け、カーボンナノチューブに絞った展示を行った。
 同社はNEDOプロジェクトを通じ、産業技術総合研究所により見出された「スーパーグロース法」を基盤としたカーボンナノチューブの量産技術開発を共同で進めてきた。
 多数のパネルや映像モニタが設置されたブースでは、スーパーグロース法の説明や、カーボンナノチューブを使用した各種アプリケーションの紹介が行われた。

◇信越化学
 信越化学は、シリカ球状微粒子と紫外線硬化型液状シリコーンゴムなどを展示した。
 シリカ球状微粒子は、粒径がナノオーダーと非常に小さく、紛体への付着性が良好で、流動性を向上させる。
 紫外線硬化型液状シリコーンゴムは高透明の液状ゴムで、紫外線照射により硬化し、転写性がよいことからナノインプリント用のソフトモールド材に使用される。
 これら製品を使用した実例をブースに展示することで、同社が有するナノレベルの最先端技術の一端を紹介した。

◇三洋貿易
 三洋貿易は、世界初のダブル滴定システムを採用した「MSA 全自動ハンディ接触角計」をはじめ、ファイバー式膜厚計などの測定機器を紹介した。
 MSAは接触角、表面張力等測定機器の世界的トップブランド、クルス社の製品。ダブルドージングシステムを採用しているため、ワンクリックで同時に2液の接触角を測定することができ、また同時に表面自由エネルギーを算出することが可能。今まで測定が難しかった切り離せないような大きいサンプルや、現場での測定が簡単になった。
 会場には各測定機器の実機が展示され、来場者が説明を受けていた。

◇アントンパール・ジャパン
 アントンパール・ジャパンは各種物性評価装置を展示した。
 薄膜やコーティング表面の機械的特性を評価するスクラッチ試験機では、グラフデータと同期するパノラマ画像モードが特徴。弾性回復解析のための真の押し込み深さを計測できるため、樹脂や塗装膜などの復元力測定に威力を発揮する。
 卓上型ナノインデンテーションテスタは、標準タイプのナノインデンテーション機能と特徴をあわせ持つコンパクトな試験機。ブースに置かれた実機とサンプルデータを見せながら、来場者に丁寧な説明をしていた。

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