東ソーの4~12月期 営業・経常利益2ケタ増

2015年02月04日

ゴムタイムス社

 東ソーの2015年3月期第3四半期連結決算は、売上高5897億5500万円で前年同期に比べ5・2%増、営業利益は338億5900万円で同17・0%増、経常利益は423億2600万円で同15・0%増、四半期純利益は524億6300万円で同131・3%増となった。

 石油化学事業では、プロピレンなどのオレフィン製品は、定修年による生産量減少に伴い出荷が減少したが、エチレンは購入及び自消バランスから出荷が増加。また、ナフサ価格の上昇を反映して製品価格は上昇した。ポリエチレン樹脂は高密度ポリエチレンで汎用品の出荷が減少。一方、第3四半期にはナフサ価格などが下落したが、国内価格については維持に努めた。この結果、同事業の売上高は1769億8700万円で同4・0%増となったが、営業利益は69億5700万円で同38・4%減となった。

 クロル・アルカリ事業は、苛性ソーダは昨春実施した製品価格の是正により、国内価格が上昇した。塩化ビニルモノマーと塩化ビニル樹脂の出荷は減少。一方、第3四半期に入り海外市況は軟化したものの、期平均での市況の上昇と円安により、輸出価格は改善した。セメントは需要減退の影響のため、出荷は減少。ウレタン原料は出荷が減少したものの、製品価格是正により国内価格は上昇し、輸出価格も円安により改善した。これにより、同事業の売上高は2116億2100万円で同1・9%増、営業利益も37億2900万円で同46・7%増となった。

 機能商品事業については、エチレンアミンは需要回復により出荷が増加し、需給バランスの改善に伴い海外市況も上昇した。計測関連商品は液体クロマトグラフィー用充填剤の出荷が減少。診断関連商品は体外診断用医薬品の出荷が増加した。ハイシリカゼオライトは旺盛な需要を背景に出荷が増加。ジルコニアの出荷は堅調に推移。電解二酸化マンガンは乾電池用途の出荷が増加した。この結果、売上高は1231億2800万円で同13・1%増、営業利益も206億8100万円で同47・1%増となった。

 エンジニアリング事業のうち水処理事業は、国内は電子産業分野での大型案件や一般産業分野での設備投資やメンテナンス、改造工事の伸長などにより売上高は増加。海外では電子産業分野の設備投資の延期や減少などにより売上高が減少。建設子会社の売上高は増加。この結果、売上高は469億7000万円で同8・0%増、営業利益は3億2500万円となった。

 その他事業では、商社と物流子会社の売上高が堅調に推移した。これにより、売上高は310億4600万円で同2・4%増、営業利益も21億6400万円で同15・1%増となった。

 通期の業績予想については前回(14年10月31日)発表から変更なく、売上高8100億円で前期比4・9%増、営業利益は500億円で同20・3%増、経常利益は520億円で同5・0%増、当期純利益は580億円で同96・2%増を見込んでいる。

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