進出先がより広範に
円安が続いていることで、一部製造業では海外生産を国内に移す動きも出ているが、ゴム関連企業は2014年下半期も積極的に海外進出を行った。タイヤに関してはほぼ進出が一巡したため、アフリカやインドといった、少し先を見据えた需要地への進出が目立った。工業用品は特定地域への偏りはなく、欧州から北中南米、東南アジアから西アジアまで幅広い地域への進出が見られた。分野別で最も多かったのは原材料で、アジアと北中米を中心に拠点が設けられている。
タイヤ
◆三菱商事
三菱商事は7月8日、ミャンマーで、ブリヂストンのタイヤ販売を支援する合弁会社を、同国のSPAグループと設立したと発表した。
◆住友ゴム工業
住友ゴム工業は10月9日、南アフリカのタイヤ製造・販売拠点である「スミトモラバー・サウスアフリカ(SRSA)」の新本社開所式を2日に実施したことと、南アフリカ工場の生産能力増強と品質向上に関する投資計画を発表した。
◆ブリヂストン
ブリヂストンは10月24日、ベトナム・ハイフォン市で、乗用車用ラジアルタイヤ工場の開所式を実施した。欧米や日本への市販用タイヤの輸出基地として、主に汎用タイヤを供給する。
◆横浜ゴム
横浜ゴムは11月1日、インドのハリアナ州バハドゥールガール工業団地に完成した乗用車用タイヤ工場の開所式を開催した。7月から稼動を開始しており、15年までに年間生産能力70万本体制を確立する計画。