電気化学工業の2015年3月期第3四半期連結決算は、売上高は2888億3600万円で前年同期比3・0%増、営業利益は174億円で同5・5%増、経常利益は183億7400万円で同8・2%増、四半期純利益は138億5300万円で同21・2%増となった。
エラストマー・機能樹脂部門では、売上高は1250億5500万円と同3・4%の増収となった。クロロプレンゴムは円安による手取り増加で増収となり、アセチレンブラックやデンカシンガポール社のポリスチレン樹脂等も販売数量が増加し増収となったが、スチレンモノマーは定期修繕を実施した影響により販売数量が減少し減収となった。
インフラ・無機材料部門では、売上高は356億1800万円で同4・6%減。特殊混和材は販売数量が増加し増収となったが、セメントや肥料、耐火物は販売数量が減少し減収となった。
電子・先端プロダクツ部門では、売上高は355億8700万円と13・7%の増収。電子部品・半導体搬送資材用の機能フィルムやLED用サイアロン蛍光体「アロンブライト」は販売数量が増加し増収となり、また、電子回路基板も電鉄向けを中心に販売数量を伸ばした。
生活・環境プロダクツ部門では、売上高は616億6400万円で同2・0%の増収。医薬品では、関節機能改善剤(高分子ヒアルロン酸製剤)は薬価引き下げの影響により減収となったが、デンカ生研のインフルエンザワクチンや試薬の販売は堅調に推移した。プラスチック雨どいや工業用テープ、合繊かつら用原糸「トヨカロン」は販売数量が増加し増収となり、農業・土木用コルゲート管の販売は概ね前年同期並み。
その他部門では、売上高は309億1100万円で同1・7%の増収。アクロス商事等の商社は取扱量が前年同期並みとなった。
通期の連結業績予想については、足元の原材料価格の動向を踏まえ、売上高を当初予想から2・5%下方修正した。売上高は3900億円(前回予想は4000億円)で前期比3・5%増、営業利益が250億円で同17・8%増、経常利益が235億円で同14・1%増、純利益が180億円で同32・6%増を見込んでいる。