オカモトの2015年3月期第3四半期連結決算は、売上高605億7000万円で前年同期比4・0%増、営業利益37億6000万円で同32・7%増、経常利益50億700万円で同27・1%増、四半期純利益32億8800万円で同25・4%増の増収増益となった。
セグメント別では、産業用製品のうち一般用・工業用フィルムは国内市場の低迷で苦戦しているものの、工業用フィルムは海外向けが好調で、売上は横ばいだった。建材工業フィルムは車両用が需要回復により堅調だったが、建材用は住宅需要が低迷し、全体では売上が横ばいとなった。
多層フィルムは食品用の販売不振で売上減。農業用フィルムは作物市況の低迷でハウスの張り替え需要が減少し、売上微減となった。
壁紙はマンション向け商品の販売が好調で売上増。フレキシブルコンテナ―は、石油化学樹脂用の需要が増加し売上微増。自動車内装材は中国・東南アジアでの新規車種の受注が堅調だったことと、日米の新規アイテムへの参入により売上大幅増となった。
粘着テープは食品関連ルートの年末需要が低調だったことにより売上減。工業用テープは電材用・住宅用の需要が堅調に推移し売上増となった。
食品衛生用品関連は年末の需要が低迷し売上微減。食品用吸水・脱水シートであるピチット製品は、水産加工用が堅調だったものの、食肉加工用が低調のため売上微減となった。
この結果、産業用製品の売上高は354億5600万円で同5・7%増、セグメント利益は19億4600万円で同40・1%増となった。
生活用品では、コンドームは市場が縮小傾向にあるものの、薄物の企画・販売が好調で売上微増。除湿剤は価格改定の影響と天候不順により売上微減となった。
カイロは12月上旬まで暖かい日が多く売上減。手袋は家庭用・医療用・食品用が景気低迷により売上微減となった。
ブーツ・雨衣は平年に比べ日本海側での降雪が早かったことと、年末年始の降雪対策により売上増。シューズは売上微増となった。
これにより、生活用品の売上高は250億500万円で同1・3%増、セグメント利益は26億8700万円で同14・4%増となった。
物流受託事業と太陽光発電事業から成るその他の事業は、売上高26億9900万円で同7・8%増、セグメント利益は1億5100万円で同62・8%増だった。
通期の業績予想については、当初予想を上方修正した前回(14年12月12日)予想からの変更はなく、売上高795億円で前期比2・6%増、営業利益37億5000万円で同15・2%増、経常利益47億円で同11・2%増、当期純利益28億円で同9・6%増を見込んでいる。