住友ゴム工業は2月12日、14年12月期連結決算を発表し、都内で決算説明会を開催した。
主力のタイヤ事業で、国内市販用・新車用が好調に推移した他、海外の新たな市場における拡販、中国での新車用販売本数の大幅な伸長、原材料価格の下落と為替の円安効果などが収益増に貢献した。
その結果、売上高は8376億4700万円、前期比7・3%増、営業利益は862億5100万円、同11・9%増、経常利益は879億6800万円、同17・9%増、当期純利益は532億600万円、同18・8%増となり、増収増益を達成した。売上高および各利益項目の金額は、すべて過去最高を記録した。
セグメント別では、主力であるタイヤ事業の売上高が7312億4500万円、同7・4%増、営業利益は784億1600万円、同12・3%増となった。
国内市販用タイヤは、ダンロップ「エナセーブ」などの低燃費タイヤで、販売本数が5年連続No・1となったほか、12月の全国的な降雪により、スタッドレスタイヤも販売を伸ばした。これらの結果、国内市販用タイヤの売上高は前期を上回った。
国内新車用タイヤは、自動車生産台数が前期を上回るなか、低燃費タイヤをはじめとする高付加価値商品の拡販に努めたことにより、売上高は前期を上回った。
海外市販用タイヤは、中国やロシアなどの新興諸国を中心に競争が激化したものの、ブラジルや南アフリカなどの新たな市場において販売を拡大したことに加えて為替の円安効果もあり、売上高は前期を上回った。
海外新車用タイヤは、インドネシアやタイでは景気の低迷により販売本数が減少したが、中国の自動車生産拡大に対応して大幅に販売本数を伸ばしたことなどにより、売上高は前期を上回った。
その結果、タイヤ事業の売上高は前期を上回った。
スポーツ事業の売上高は704億6200万円、同6・3%増、営業利益は31億7000万円、同20・6%減となった。
ゴルフ用品市場は、世界的な景気の低迷を受けて低調に推移した。また、ゴルフ、テニス用品事業に次ぐ第3の柱とするべく、ウェルネス事業に参入した。その結果、スポーツ事業の売上高は前期を上回った。
産業品他事業の売上高は359億4000万円、同8・1%増、営業利益は46億4800万円、同45・0%増となった。
住宅用制震ダンパー「ミライエ」では、2×4工法用の「ミライエ・2×4」などの商品をニーズに対応して販売。医療用ゴム部品やプリンター・コピー機用精密ゴム部品なども、順調に販売を拡大した。その結果、産業品他事業の売上高は前期を上回った。
同社は次期業績予想として、売上高