バンドー化学の2015年3月期第3四半期連結決算は、売上高が714億2500万円で前年同期比2・8%増、営業利益は34億200万円で同28・0%減、経常利益は42億5900万円で同20・0%減、四半期純利益は31億8600万円で同17・9%減となった。
ベルト事業の自動車部品は、四輪車用の補機駆動用伝動ベルトおよびシステム製品については、タイと日本においては生産台数が伸び悩んだが、米国と中国における生産台数が引き続き好調に推移した結果、全体では販売が伸長。二輪車用伝動ベルトについては、引き続き、インド、ベトナム、インドネシア等において市場拡大が続いているスクーター用変速ベルトの販売が伸長した。産業資材は、一般産業機械用伝動ベルトについては、国内の堅調な設備投資需要と地域に密着した積極的な営業活動により国内を中心に販売を伸ばしたが、農業機械用の伝動ベルトについては、タイと中国における農業機械の販売不振などもあり、販売が減少した。運搬ベルトについては、国内においては鉄鋼向けのコンベヤベルトの販売が堅調に推移したが、鋼材などの需要減少を受けて資源開発用のコンベヤベルトの販売が減少。また樹脂コンベヤベルト(サンラインベルトについては、国内において、物流・食品分野への拡販に継続して注力したことから販売が増加。これらの結果、同セグメントの売上高は585億5200万円で同1・5%増、セグメント利益は、30億500万円で同26・3%減。
エラストマー製品事業の精密機能部品は、高機能ローラについては新製品が寄与し、販売が増加したが、OA機器などで使用される精密ベルトについては、主要顧客の減産の影響により販売が減少。機能フイルム製品は、装飾表示製品については、屋外広告市場は縮小したものの積極的な営業活動により販売が増加、住宅市場においては、消費税増税の反動減からの回復の兆しが見られず、建築資材用フイルムの販売は減少した。これらの結果、同セグメントの売上高は117億5000万円で同5・3%増、セグメント利益は、1億6400万円で同64・9%減となった。
その他の事業では、ロボット関連デバイス事業などを行っており、売上高は18億1900万円で同8・4%増、セグメント利益は1億2700万円で同33・5%増となった。
通期の連結業績予想は、売上高が940億円で前期比0・6%増、営業利益が46億円で同16・6%減、経常利益が56億円で同8・2%減、純利益が39億円で同8・9%減を見込んでいる。2014年5月に公表した予想からは国内自動車市場のベルト販売の減少、タイの自動車生産台数の回復の遅れに伴うベルト需要減の長期化に加え、建築分野における消費増税の反動の長期化に伴い建築資材用フイルムも販売減となっていること、また、グローバル生産体制増強を加速するための人員増を先行させたことから修正を行っている。