東洋ゴム工業は、14年12月期で売上・利益ともに過去最高を更新した。その要因の一つは、新規顧客開拓の強化を図ったロシア市場の好調さだった。
同社では、ロシア市場を欧州に分類しているが、山本卓司社長によれば「購買の傾向としては米国に近いと考えている」そうだ。
というのは、SUVのカテゴリーが多いということと、冬タイヤ市場であることに加え、デザインや嗜好が米国に近いからだという。
「当社はそのカテゴリーでいろいろな提案ができるので、伸ばすことができた」と山本社長は好調さの理由を語った。
ただ、ルーブルが下落する中で、昨年ほどの利益を確保するのは難しい。
それでも、山本社長は「将来に向けてシェアを確保していくため、増販を図っていく。ルーブル安や経済動向がどうあろうと、ロシア市場での売り伸ばしは継続していく」とロシア市場に注力していく方針に変わりがないことを強調していた。