原料ゴムの種類と加工(上)
現在、天然資源である天然ゴムを始め、多種類の合成ゴムが原料ゴムとして利用されています。また、原料ゴムの形態は、一般によく使用されている固体状態のゴムの他に、液状ゴムと呼ばれている液体もあるため、それらに対応した加工法があります。今回と次回は、これらに関する話です。
原料ゴムは、(1)汎用ゴムと(2)特殊ゴムに分類されます。汎用ゴムには、タイヤ原料として使用されている天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)など、使用量の多い原料ゴムが含まれています。一方、特殊ゴムには、耐油性、耐熱性、耐候性などの特性を有するニトリルゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、エチレン-プロピレン-ジエンゴム(EPDM)、シリコーンゴム(Q)、フッ素ゴム(FKM)、アクリルゴム(ACM)、ウレタンゴム(U)などが含まれています。
JIS K 6397:2005では、化学構造をもとにこれらの原料ゴムをグループ分けしています注1。Rグループには、硫黄架橋が容易な化学構造を持っているNR、IR、SBR、BR、NBR、CRなどが含まれています。
⑧ゴム材料のこれから(下)
⑦ゴム材料のこれから(上)
⑥ゴム製品が抱えている問題
⑤ゴム材料の物性評価
④ゴム材料の中身
③原料ゴムの種類と加工(下)
②原料ゴムの種類と加工(上)
①原料ゴムの歩み