横浜ゴムは2月27日、石油や原油の海上移送に使われるマリンホースについて、2014年12月、アメリカ石油協会(API)が発行する規格「APIスペシフィケーション Q1 9thエディション」(=API Spec Q1)の認証を取得したと発表した。
同規格は石油、石油化学、天然ガスに関わる産業で事業を行う組織の品質マネジメントシステムを定めたもの。生産現場におけるリスクアセスメントや変更管理などを厳しく定めており、認証取得は組織や製品の社会的信頼性向上に貢献する。
歴史が古く石油業界において世界的権威となっている同規格の認証取得は、一部のユーザーからのニーズを受け実現した。同社のマリンホース「シーフレックス」はその品質と信頼性が市場から高く評価され、55年以上にわたり原油荷役で主要な役割を担っている。同社は市場でより確固たる地位を確立するため、今回の認証取得を契機に石油業界や石油メジャーへの営業活動をさらに積極的に展開し、マリンホースのトップメーカーとしてのブランド力強化およびシェアアップを図る。
同社は世界的なタイヤメーカーであると同時に、マリンホースや空気式防舷材など海洋製品分野では世界トップクラスのメーカーでもある。近年の世界的なマリンホースへの需要の増加を鑑み、同社は海外生産拠点の拡充を積極的に進めている。2014年9月に米国社からイタリアのマリンホース生産販売会社を買収したほか、インドネシア・バタム島に建設中の海洋製品工場は2015年下期の稼働を予定している。