住友ゴム工業は13日、新開発したロングパイル人工芝「ハイブリッドターフ エキサイティング」を東京・明治神宮野球場のグラウンドで報道陣に公開した。
同球場への採用は2008年に続き、7年ぶり2回目となる。
公開に先立ち、住ゴム産業の吉澤貢社長は「耐久性を上げたこと、温度抑制をしたこと、従来よりボールバウンドを抑え、天然芝に近づけたことが大きなコンセプトになった」と新製品を紹介した。
今回新たに採用されたロングパイル人工芝「ハイブリッドターフ エキサイティング」は、高頻度の使用による人工芝の「ねじれ」や「キズ」、「折れ」に対し、従来よりも良好なプレイ感を持続させるため、材料や形状を一から見直し、異なる2種類の芝葉を織り交ぜることで同社従来品に比べ耐久性を2倍に高めている。
同球場は年間450試合が組まれており、その頻度に耐えられる耐久性を実現した。
また、芝葉(ヤーン)を海外製の素材から、新たに国内で開発した製品に切り替えたことも、耐久性向上に寄与した。
さらに充填剤(ゴムチップと目砂)の配合を改良することで、天然芝のボールバウンドにより近づけ、プレイ性能を向上するとともに衝撃を吸収し、選手の体への負担を軽減することでプレイ環境を改善している。
この改善は、軟らかすぎて足が疲れるという内野手の感想がきっかけになったという。
温度抑制では、芝葉に日光を反射する素材を練り込むことにより、従来品と比較してマイナス5度ほど、温度抑制効果が期待できる。
施工主向けの公開では、元東京ヤクルトスワローズの野球解説者宮本慎也氏がゲストとして登壇した。宮本氏は「天然芝に近い人工芝になっている。踏んで確かめてほしい」とPRした。
ロングパイル人工芝「ハイブリッドターフ」シリーズは、フットボールフィールドやスクールグラウンドなど全国のスポーツ施設で採用されており、販売開始以来の施工実績は400万平米となる。