住友理工 人間共存ロボット連携センターを終了

2015年03月19日

ゴムタイムス社

 住友理工は3月18日、同社と理化学研究所(理研)は2015年3月末をもって計画通り、2007年8月に名古屋市の支援でなごやサイエンスパーク(名古屋市守山区)に開設した理研―住友理工人間共存ロボット連携センター(RSC)を終了し、RSCでの研究開発を終えると発表した。

 RSCは、理研のロボット技術と住友理工の新機能材料技術を融合させ、介護者と被介護者に接することのできる人間共存ロボットの実用化を目的に、理研と住友理工の両者が、名古屋市が提供する「サイエンスパーク研究開発センター」の研究エリア内に開設したもの。介護者を車いすとベッドの間で移乗させるロボットだけでなく、人間と直接触れ合う人間共存ロボット向けのスマートラバー(SR)センサや安全制御などの要素技術も開発してきた。

 今回、RSCは2015年3月末をもって、2007年からの2期8年度計画を満了し、解散する。これに先立ち、3月17日に同センターで開いた終了式には、理研、住友理工、名古屋市、名古屋市立大学の関係者らが出席し、ロボットの研究開発に関する成果報告を行った。細江繁幸・連携センター長は「8年近くに及ぶRSCでの取り組みは、まさに挑戦の日々。介護支援ロボットにとどまらず、人間とロボットが共存できる社会の実現に向けて非常に大きな成果を挙げたと考えています。一つの節目を迎えますが、これで終わりとせず、次のイノベーションにつなげていきます」と挨拶。RSCの枠組みでの介護支援ロボットの研究開発は終了するが、これからもそれぞれが連携していくことを確認した。

 今後、介護支援ロボット開発で生み出した技術のさらなる高度化に向けた研究開発は、大学と連携するなどして理研が継続する予定。住友理工はRSCで開発・進化させたスマートラバー技術とシステム製品設計技術を応用した製品を開発し、医療・介護・健康分野での事業展開を進めていく。

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