ニッタは3月18日、創業130周年を迎えた。同日、本社(大阪市浪速区桜川)および奈良工場において、創業式典が開催された。式典では新田元庸社長が次のようにあいさつした。
「ニッタ株式会社は本日 創業130周年を迎えました。これも長きにわたるお客様、株主をはじめ関係各位のご支援と、諸先輩方ならびに社員の皆さんの努力の賜と感謝申し上げます。
我社は日本に近代産業が勃興しつつあった1885年、新田長次郎により大阪の地にて創業されました。当時、日本のリーディング産業でありました繊維産業に必要不可欠な動力伝動用革ベルトの製造にわが国で初めて成功しました。
輸入ベルトのみに頼っていた当時、この国産ベルトの品質は輸入品を凌駕するもので、多くの紡績会社に採用されました。我社の発展のみならず、わが国の近代産業の発展に少なからず寄与したと思っております。
その後、搬送用ベルト、コンベヤシステム、樹脂ホース・チューブ、空調用フィルタ、ゴム成型品、メカトロ機器、センサ製品や感温性粘着シートそして合弁事業としてタイミングベルト・プーリーや半導体研磨材料などの分野に、先進的な技術と確かな品質を通じて、ユーザーの皆様の信頼にお応えしながら事業領域を拡大し、現在に至っています。
皆さんは『金色地球印』という製品をご存じですか?
創業まもなく開発・発売されたわが国初の国産革ベルトの商品名です。この『地球印』というネーミングが素晴らしいではないですか。当時からすでにその視点は日本を超えて『地球規模』であり、現在V2020で目標とする「グローバル NO1 パートナー」を当時から目指していたとも言えるのではないでしょうか。しかしながら、現在世界規模で見ますと、まだまだNITTAの名は知れ渡っていません。
本年は中長期計画 V2020 第2フェーズがスタートします。
計画の重要な柱である「グローバル化」への取り組みを一層加速していきます。そのためには、必要な地域・分野に積極的に投資をしていきます。
また、NITTAブランドのグローバル化をめざし、新たなロゴマークと「Invention & Innovation」という新たなスローガンも制定しました。ここには新製品・新事業の創出にも力を入れていきたいという思いが込められています。2020年に向けて、海外も含むニッタグループ全体を表す新しいロゴとスローガンの浸透を図ります。
当社には「発明・改良・円満」という創業者の理念が受け継がれており、今でも至るところで息づいています。独創的な技術と確かな品質によるモノづくり、そして全てのステークホルダーとの信頼関係の構築、社会に奉仕する企業観。この企業理念によるニッタの社風、文化は、多くのお客様の信頼を得ることに繋がっています。
我社は本日130周年を迎えましたが、今後150年、200年に向けて、Nittaの良き文化を大切に伝承し、社員が生き生きと働き、しなやかに成長できる強いニッタを目指したいと思います。
そして、世界の人々から愛され、社会からも認められる会社であり続けるため、皆さんとともに歩んでいきたいと思います」