ダイキン工業は3月19日、同社が経済産業省と東京証券取引所が共同で女性活躍推進に優れた企業を評価し発表する、「なでしこ銘柄」に選定されたと発表した。
同社の選定は、第1回の2012年度、第3回の今回で2度目となる。
「なでしこ銘柄」は、「中長期の企業価値向上」を重視する投資家にとって魅力ある銘柄として紹介すること通じ、企業への投資を促進し、各社の取り組みを加速していくことを目的としている。東証一部上場企業の中から業種ごとに、女性が働き続けるための環境整備を含め、女性人材の活用を積極的に進めている企業を選定するもの。具体的には、「女性のキャリア支援」と、「仕事と家庭の両立支援」の2つの側面から評価を行っている。
同社はダイバーシティ・マネジメントを経営の柱の1つと考えており、これまで性別・国籍・年齢や障がいの有無を問わず、多様な人材の活用を進めてきた。今後の事業拡大においても女性の活躍推進は欠かせないと認識している。戦略経営計画「フュージョン15」の中でも「人を基軸におく経営」の実践の一環として、女性の活躍推進を掲げている。
具体的な取り組みとしては、女性従業員に対してリーダー育成研修やキャリアを考える意識改革研修を行うだけでなく、マネジメントする男性管理職の意識改革が重要と考え、男性管理職450人に対して女性部下育成研修を行った。また、女性に限らず多様な人材が活躍できるよう、従業員のワーク・ライフ・バランスを重視している。フレックスタイム制や事業運営の企画や立案などの業務について裁量労働制を導入し、柔軟な勤務形態を実現するとともに、全社での「働きの質の変革」の取り組みの1つとして、部門ごとに長時間労働削減を進めている。2013年度の有給休暇取得率は94・4%と高水準を維持した。
今回の「なでしこ銘柄」への選定は、同社のこれらの取り組みが評価されたもの。
同社は、今後も引き続き、ダイバーシティ・マネジメントを推進すべく、女性活躍推進に向けた取り組みを加速させていくとしている。