日本ゼオンは3月31日、同社の100%子会社であるゼオンケミカルズヨーロッパは生産中止を検討中であり、同社従業員との協議手続きを開始したと発表した。
検討開始にいたる主な理由は、英国内における長期的な主要原料の調達確保に関する不確かさと、市場環境の変化のため。
ゼオンケミカルズヨーロッパはイギリスのサウスウェールズに位置している。生産品目はNBR、ZSCおよびNBR―Lx。ここから欧州を中心に、アメリカ、アジアへと製品が出荷されている。NBR工場は日本ゼオンと同様にB.F.グッドリッチ・ケミカル社からの技術導入により1956年に操業を開始した。1967年から1989年まではBPケミカルズ社に所属していたが、1989年からはゼオングループの一員となり同社が誕生、2014年4月には創立25周年を迎えている。従業員は90名でプラントの操業はISO9001とISO14001との両マネジメントシステムに則り管理されている。場内には生産部門、管理部門の他に欧州顧客への技術サービスを目的とした研究部門がある。