JSRは2015年度入社式を開催した。
新入社員に対して、小柴満信社長のあいさつは以下の通り。
桜の咲く時期、新入社員を見るとフレッシュな気持ちになる。皆さんがJSRグループの一員になってくれたことをうれしく思う。
石化業界はいま大きな波に揺れている。昨年の夏以降、原油価格が大幅に下落している。原油安は、原料価格が下がり消費が上向くなど基本的には好材料だが、急激な変化は事業への影響も大きい。皆さんが入社した2015年は、原油相場が大きく変化した年として、また世界の政治や経済のバランスが大きく変化した年として、後々記憶に残るかもしれない。
地政学的に不安定なGゼロの世界にあって、グローバル化、デジタル化、インターネットの発達による仮想社会の増大といった、今までに見たことのない変化がものすごいスピードで起こっている。社会の構造的な変化によって今後、企業の在り方、個人の価値観、企業と個人の関係が大きく変わっていこうとしている。どのような変化か容易には想像できないが、皆さんはこの5年、10年のうちに大きな変化を感じることになるはずだ。
当社は人材の多様性、いわゆるダイバーシティを推進している。第一段階でコンプライアンスすなわち法令を順守してお互いの権利を守り、第二段階ではインクルージョンすなわち組織として多様性を受け入れ、第三段階として多様性のある人材を成長に結びつけることを目指している。
大きな変化の時代にあって必要なのは、若い皆さんの先入観や固定観念にとらわれない自由な発想、旧世代の社会人にはない価値観、デジタルネイティブの世界観だ。皆さんに期待している。
最後に職場の安全について触れておきたい。職場の安全は企業活動の大前提だ。重篤な労働災害は、本人だけでなく、大切な家族や友人まで一瞬にして不幸にしてしまう。我々は安全に出社し、安全に退社して帰宅する「当たり前の幸せ」を守るため、労働災害撲滅の活動を全社で進めている。今まで以上に健康管理に留意いただき、当社の社員としてずっと元気で活躍していただきたい。
ご安全に!