近年のCMB業界は、08年のリーマンショック、11年の東日本大地震を機に、主力顧客先である自動車部品メーカーは海外生産移管による材料の現地調達が加速し、加工部品メーカーも内製化を行うなど、CMB業界の需要構造が大きく変わり始めてきた。
その結果、CMB業界の大手および中堅メーカーが、ともに受注量の減少という構造的な問題に直面しているのが現状だ。
そこで、ポリマー系列の大手メーカーは、ゴム加工メーカーの海外生産拡大を背景に、中国、タイ、インドネシアなどでCMBを生産。主に日系メーカーを中心に製品を供給することで活路を見出そうとしている。
一方、小口練りを得意とする中堅メーカーは、汎用のゴム練り以外の付加価値を高めた特殊ゴム練をはじめ、樹脂や繊維などの異素材を混ぜた特殊ケミカルマスターバッチなど、高品質な製品群に展開することで需要を喚起していく方針で、国内の事業展開を進めている。
今後の業界全体の方向性として、国内に関しては、材料の現地調達化などで国内市場の縮小化が加速する中、いかにユーザーのニーズに見合う高付加価値商品の拡充ができるか、あるいは技術開発を進めることによって、ユーザー
2015年04月06日