宇部興産 第55回学術奨励賞他受賞者を決定

2015年04月03日

ゴムタイムス社

 宇部興産学術振興財団は4月1日、選考委員会の受賞候補選考を経て、3月12日の理事会において、第55回(平成26年度)学術奨励賞ならびに渡辺記念特別奨励賞の対象として、応募総数154件の研究テーマから12件の受賞を決定したと発表した。

 「学術奨励賞」11件(各100万円)及び医師であった同財団の祖、渡辺剛二翁を記念して特に若手研究者を対象とした「渡辺記念特別奨励賞」1件(120万円)に対し、合計1220万円の学術研究費援助を実施する。

 今回の学術奨励賞受賞者は、「都市部地域住民を対象とした血漿ナトリウム利尿ペプチドによる対象者背景及び心房細動罹病予防診断に関する追跡研究」を行った小久保善弘氏、「原子効率に優れた触媒的ホウ素化反応の開発」を行った米山公啓氏など11人。

 渡辺記念特別奨励賞受賞者は、「エピゲノム制御因子ヒストン脱メチル化酵素を介した脳・神経機能制御機構」を発表した束田裕一氏。

 同財団は、わが国における学術研究を奨励し、研究施設の充実を図るとともに、学術研究を志す者を援助することで学術文化の発展に寄与することを目的としている。2010年に内閣府より公益認定を受け、公益財団法人として登記された。

 贈呈式は、6月15日にANAクラウンプラザホテル宇部(山口県宇部市)にて、特別講演と併せて開催する予定。特別講演は、佐々木一成氏(九州大学・主幹教授)に「明日の化学:やさしい水素エネルギー社会の実現を目指して」と題して、燃料電池および水素システムの材料・プロセス開発における基礎材料研究から実用化に向けた産学連携・実証研究までの幅広い内容を分かりやすく説明する。

 聴講は無料だが、事前に同財団事務局への予約が必要。

 なお、次回の援助金テーマの募集は、9月から11月を予定しており、6月に同財団のホームページに募集要項を掲載予定。

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