東洋ゴムの元代表取締役社長の片山松造氏が3月26日、午後5時25分、肝臓がんのため死去した。満82歳。葬儀並びに告別式は近親者のみで執り行われた。
片山氏は昭和8年1月13日生まれ、京都府出身。昭和30年神戸大学卒後、東洋ゴムに入社。平成5年6月に代表取締役社長に就任、平成14年代表取締役会長に退くまでの9年間にわたり、経営の舵取りを担ってきた。この間、菱東タイヤ(株)を吸収合併、自動車用防振ゴム製品の分野で鬼怒川ゴム工業(株)との間で業務提携合意、米国(ケンタッキー州)に自動車用防振ゴム製品の生産・販売会社を設立するなど、化工品事業における基盤強化に尽力した。また、公職にあっては日本自動車タイヤ協会会長、タイヤ公正取引協議会会長、日本ゴム工業会幹事、日本経済団体連合会理事などの要職を歴任した。平成16年度の政府の褒章において旭日中綬章を受賞した。
後年、神戸大学国際文化学部の講師を務め、「 自動車関連産業からの国際化と異文化交流 」の講義録を記す。