川口化学工業の2015年11月期第1四半期連結決算は、売上高が15億2500万円で前年同期比1・7%減、営業損失は500万円(前年同期は2000万円の営業利益)、経常損失は300万円(前年同期は1800万円の経常利益)、四半期純損失は200万円(前年同期は1100万円の四半期純利益)となった。
ゴム薬品は、日本国内ではタイヤ・合成ゴム用途と一部の特殊ゴム薬品の売上を伸ばしたが、工業用ゴム部品向けは昨年4月の消費税増税による反動減の影響が当期も継続し、国内自動車生産が低調なことから、全体では前年同期比で売上が減少した。
輸出は、為替が円安で推移したことや、中国をはじめとする東南アジアでの販売活動に注力し、主力商品を中心に受注が拡大したことから、売上を伸ばした。
この結果、この部門合計の売上高は9億5900万円で同7・3%減となった。
樹脂薬品の分野は、主要需要先の国内外のアクリル酸・アクリル酸エステル・メタクリル酸の需要が全体では穏やかに拡大する中、国内アクリル酸生産の復調により、売上を伸ばした。
また、海外市場への販売を強化し既存の顧客への販売を維持拡大するとともに、新規顧客の開拓を行い売上を伸ばした。
この結果、この部門合計の売上高は2億3000万円で同12・6%増となった。
中間体では、界面活性剤中間体は顧客の生産がやや低調となったことから前年同期比で売上が減少。染顔料中間体は顧客需要に応じた生産販売を行い前年並みの売上となった。農薬中間体は受注減少の品目があったものの、主要品目で顧客の需要増加に対応した生産販売を行い、全体として売上を伸ばした。医薬中間体機能性化学品は一部品目で受注増加があったものの、主要品目で売上が第2四半期以降となったことから前年同期比で売上が減少した。
この結果、この部門合計の売上高は1億2100万円で同2・8%増となった。
その他では、環境用薬剤は今年に入り当社納入先の需要が減少したため、売上が減少。潤滑油向け薬品は輸出分を含め自動車関連産業の回復により売上が全体としては増加し、前年同期を上回った。新規用途向け薬品は、品目により増減があったが、新規受注の獲得に注力したことから、全体では売上が増加した。
この結果、この部門合計の売上高は2億1300万円で同10・2%増となった。
通期の連結業績予想は、売上高が75億円で前期比11・5%増、営業利益が6500万円で同10・1%増、経常利益が5500万円で同17・5%減、純利益が4500万円で同22・3%増を見込んでいる。