立山 日本初の水素用溶断ホース発売

2015年04月20日

ゴムタイムス社

 ㈱立山(東京都新宿区、藤井美幸社長)はこのほど、溶断・溶接機器の総合メーカーである小池酸素工業と、タイ のホースメーカーNCR社の3社で協力して、日本初の水素ガスと溶断用混合ガス対応の「ユニバーサルホース」を開発。4月20日に小池酸素工業から先行して発売することを明らかにした。一般向け発売は、今年10月1日の予定。

 「ユニバーサルホース」は、同社が長年にわたり溶断・溶接ガスホースを取り扱ってきたノウハウと、同機器のトップメーカーである小池酸素工業の知見、および同社が日本総代理店を務めるNCR社の有する先端技術により開発が進められた。

 近年、環境問題への対応から、自動車や発電など幅広い分野でCO2を発生させない水素ガスの使用が注目を浴びる中、溶断・溶接分野にも水素を使用した混合ガスを燃料とする切断機が開発されていた。

 それと並行して、水素に対応する溶断・溶接用ホースの開発も待たれていたが、流体としての水素は粒子が細かいためにゴム層を透過しやすく、ホースの劣化を早める。また、水素が洩れることにより爆発の危険があるなど難しい課題が多く、国内では水素を通せる規格の溶断・溶接用ホースは実現していなかった。

 今回開発された「ユニバーサルホース」は、特殊合成ゴムの採用により、水素ガスの浸透・透過率を下げ、『ガス溶接器具及び溶接・切断関連工程用ゴムホース』に関する国際規格ISO3821:2008に適合。国内で初めて水素ガスを使用できる溶断・溶接用ホースだと国際規格で認証された。

 ホースの内層には透過率の低い素材を採用。外層は

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