日本ゼオンは4月21日、粘・接着剤の主原料となる熱可塑性エラストマー(製品名 Quintac)の水島工場における生産能力を年産4万2000tから6万tへ増強すると発表した。
Quintacシリーズは、C5留分から日本ゼオン独自の抽出技術・GPI法(ゼオン・プロセス・オブ・イソプレン法)により抽出された高純度のイソプレンモノマーを主な原料としたスチレンイソプレンブロックポリマー(SIS)。
今回の生産能力増強は、昨今の粘・接着剤市場の伸びに加え、独自の分子設計による新規用途への展開を見込んで決定したもので、2016年5月の能力増強完了を予定している。
「クインタック」は優れた粘・接着性能と優れた安定品質を示すことから、粘着テープ類、接着剤用途にと使用され、販売の8割を占める輸出が拡大、年率3~4%の安定成長を見せている。