日本自動車タイヤ協会は4月22日、2014年の廃タイヤリサイクル状況をまとめた。
それによると、2014年(1~12月)の日本国内における廃タイヤ(使用済みタイヤ)発生量は、「タイヤ取替え時」「廃車時」を合計すると、本数では9900万本、重量では105万2000tとなり、前年と比較して、本数は200万本増加、重量は約3万t増加した。
「タイヤ取替え時」の発生量は、本数では8400万本と前年に比べ200万本増加、重量では92万4000tと前年より約3万t増加した。市販用タイヤの販売が前年に比べ増加したことが主な要因としている。
「廃車時」の発生量は、本数では1500万本と前年に比べ100万本増加、重量では12万7000tと微減した。前年と比較し廃車台数は若干増加しているものの、大型車の割合が減少していることから、重量は減少している。
2014年のリサイクル利用量は、合計で92万1000tと前年より2万2000t増加したが、廃タイヤ(使用済みタイヤ)の発生量も増えていることから、リサイクル率は88%と前年と同率であった。
発生量に占める構成比を利用先の業種別にみると昨年とほぼ同様であり、傾向は変わっていない。
また、近年、製紙等の利用先では国内発生分だけでは必要量を満たすことが出来ないため、海外から廃タイヤの切断品/破砕品を有価購入することによって、不足分を補っている状況が続いている。
2014年の輸入量は7万6000tで、前年の11万tに比べて減少はしているものの、依然として廃タイヤの代替燃料としての需要は旺盛であることが伺える。
なお、同会が公表するリサイクル状況は、国内で発生した廃タイヤ(使用済みタイヤ)についての集計結果であり、この輸入量は含まれていない。
廃タイヤの不法集積・不法投棄状況調査については、2015年2月時点での不法集積・不法投棄の合計数量は、96件、3万6329t。昨年2月の調査時と比較して、同件数、208tの減少となった。
新規案件は、全て、新たな情報として確認されたものであり、新規に発生したものではない。代替燃料での需要は依然として高く、全体的に不法集積・投棄は減少傾向にある。また、昨年1年間で、自治体及び行為者が撤去作業を行なった件数は、合計で4件。