電気化学工業は4月23日、同社が100%出資する東南アジア地域事業統括会社、Denka Chemicals Holdings Asia Pacific Pte. Ltd.(本社:シンガポール、以下「DCHA」)は、マレーシアの建設資材メーカーPOSCO Venture Sdn. Bhd.(以下、「POSCO社」)への出資比率を、これまでの29%から90%へ高め、子会社化したと発表した。
POSCO社の所在地はマレーシア・セランゴール州・シャーアラーム、売上高は約12億円(2014年)、従業員数は約100名。防水材・ドライモルタル等を主力としている。
DCHAは、今後POSCO社の完全子会社化を予定しており、買収総額は約9億円となる見込み。
インフラ整備需要の持続的拡大が見込まれる東南アジア地域において同社は、平成25年11月にDCHA配下に特殊混和材事業の地域事業統括会社となるDenka Infrastructure Technologies Pte. Ltd.(略称:DIPL)を設立し、平成26年1月にはPOSCO社へのDCHAからの出資を行って協業による東南アジア地域の特殊混和材事業を推進してきた。
同社は、経営計画「DENKA100」の成長戦略として「生産体制の最適化」、「新たな成長ドライバーへの経営資源集中と次世代製品開発への取組み」を挙げ、成長ドライバーのひとつとなるインフラ分野においては、特殊混和材の海外事業強化に積極的に取組んでいる。
同社は、今回の子会社化により「特殊混和材事業海外売上高目標150億円達成」を目指すとともに、それぞれの国や地域の市場ニーズや情況へのきめ細やかな対応を図ることで、社会資本整備の一端を担うべく取り組んでいくとしている。